会社で最近Pivotal Trackerを使っています。
少し使い方に慣れてきたので、使用感等をまとめておきます。


Pivotal Trackerの歴史

About Us | Pivotal Tracker あたりに記載があります。 2006年くらいにリリースされたようで、今が2023年なので、17年くらい歴史があります。1番最初の日本語記事はおそらく以下の記事です。


BacklogとかRedmineに比べるとチケット編集がライト

ストーリー(チケット)の編集がライト、確認ダイアログなどが出てくるわけではなく、あっさり編集できて、ちょっとライト過ぎると思い最初戸惑いました。 ただ、慣れるとこの操作感の方が編集のストレスはない気がします。


ストーリーの優先度設定が明確

全てのストーリーに優先度をつけることになるので、 開発作業に迷いがなくなります。
上位のタスクから作業を実施していけば良いので、これは開発チームへのメリットが大きく、プロダクトマネージャー、プロダクトオーナーには優先順位を決め切るという負荷がかかりそうに思いました。
ただ、直近の開発優先度の設定をしておけばよいのかもしれません。


バーンアップチャート、累積フロー図(Cumulative Flow chart)の表示機能

ストーリー(チケット)の更新状況をPivotal Trackerが記録してくれていて、バーンアップチャート、累積フロー図を表示してくれます。
タイムライン振り返りのインプット情報として利用できそうに思いました。 ちなみに、累積フロー図という言葉はすぐに出てこなくて、あのグラフなんだっけとなっていましたが、アトラシアンのページでCumulative Flow chart =累積フロー図であると理解できました。


Velocity と、 Cycle Time の計測

ストーリーポイントを入力して作業を実施すると、イテレーション期間(デフォルトだと1週間)に基づいて、VelocityとCycle Timeの計算をしてくれます。Cycle Timeはチケットの種別ごとの時間を算出してくれるので、平均修復時間<wbr>(MTTR)変更の<wbr>リードタイムしても利用できそうに思いました。


ドキュメント管理は別ツールで

ストーリー(チケット)に、Markdownで記載できますが、別途管理にした方が、良いと思いました。
以下の記事のチケットを<wbr>仕様にしないあたりが参考になります。


手段で目的(考え)が変化する

Pivotal Trackerはアジャイル開発のために作られたツールです。
ツールを使っていく過程で、多少考え方や、開発の進め方が変わったように思います。
大きくは、優先度設定とストーリーポイントの考えの2点でしょうか。

優先度設定

ストーリーの<wbr>優先度設定が<wbr>明確でも同じことを記載していますが、Currentに登録するストーリーは、自然に優先順位を付きます。
これは塾考していようが、勢いで順位をつけていようが必ずつくため、開発時に迷うことがありません。

ストーリーポイント

デフォルトのポイント入力範囲は以下の通りです。

  • linear point scale (i.e., 0, 1, 2, 3).
  • Fibonacci (i.e., 0, 1, 2, 3, 5, 8).
  • Powers of 2 (i.e., 0, 1, 2, 4, 8)

個人的にポイントを理想日として考えた場合、かなり単位が小さいように思いましたが、ツールの思想上、小さくしているようで、できるだけストーリーを細かく分割することを意識するようになりました。


ツール類

GitHubに、pivotal-trackertopicがあり、2023年時点で66個のリポジトリがヒットします。
他のチケット管理ツールとの連携するものが結構あり、併用しているケースが多いのかなとも思いました。

また、以下公式ページでPivortal Trackerと連携するツール類がまとめられています。

Slackの連携ツール

Pivotal TrackerとSlackを連携する - Qiita Pivotal Tracker Notifications (Legacy) | Slack App ディレクトリリンクされていますが、新しいSlackのアプリがリリースされています。
Slack | Pivotal Tracker Integrations
今後はこちらを利用するのが良いと思います。


ブラウザバックを押してもうまく戻れない。ショートカット操作を覚えるべき

まとまった時間でPivortal Trackerを操作していると、ブラウザバックが思った挙動をせずに、ストレスになりました。
意識的にショートカットを利用して作業する方が、捗るかなと思いました。
* Keyboard shortcuts


カスタム検索で、よく使う検索条件を保存しておく

実際に業務で利用していて、レビュー担当が自分自身になっているものを探したいことが結構あり、自分が担当で、未実施レビューがあるチケットを検索するカスタムクエリを作成し、保存して利用しています。
カスタムクエリの内容は以下になります。 review:"xxxx"&unstarted AND reviewer:"my name"

以下は、公式のカスタム検索のドキュメントです。
* Advanced search


チケットを分割したら、元のチケットにBlockerとして紐付けしておく

Pivortal Trackerはデフォルトだと、最大8ポイントまでしかストーリーポイントが入力できません。
ポイントを理想日として使うと、粒度が粗いチケットは8ポイントを超えます。
8ポイントを超えるチケットは、分割しますが、分割後、作成したチケットを、元チケットのBlockerとして登録することで、チケット間の関係を表すことができます。
以下は、公式のBlockerのドキュメントになります。

また、Pivortal Trackerでプロダクトバックログを管理しているのが理由かもしれませんが、分割したチケットがPOにとって意味のある単位にならず、スプリントレビューが実施できないということが発生しました。
分割する単位は悩ましく(難しく)感じます。プロダクトバックログの分割については、以下の記事が参考になったので今後実践していこうと思います。


参考

以下、利用する際に確認した記事になります。

その他、思いついた時に追記していこう思います。
以上です。

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