SQuaRE には、JIS X 25023:2018 システム及びソフトウェア製品の品質要求及び評価(SQuaRE)―システム及びソフトウェア製品の品質の測定 | 日本規格協会 JSA Group Webdesk というドキュメントがあります。
このドキュメントに、ウェブサイトの目的説明率 というメトリクスがあり、以下のように記載されています。
ウェブサイトで,そのウェブサイトの目的を説明しているランディングページは,一般にどのくらいの比率か。
計算式についても、以下のように記載されています。
X = A/B
A =ウェブサイトの目的を説明しているランディングページの数
B =ウェブサイトのランディングページの数
指標として興味深かったので、試しにこのブログの目的説明率を計算してみました。
結果を記載します。
シンプルに考える
単純にページの数で計算してみます。
このブログの目的を説明しているランディングページの数
ランディングしているのかどうか不明ですが、目的を説明しているページは以下が思いあたりました。
計2ページです。
ウェブサイトのランディングページの数
現在の記事数は、542です。
目的説明率を計算する
(2 / 542) * 100
0.36900369003690037
約0.37% です。
Google Analytics の ランディングページのデータから目的説明率を計算する
Google Analytics はランディングページに関する情報を閲覧ページの情報とは別に保持しています。
この値から、目的説明率を計算します。
Google Analytics のデータ取得には、Pandas を使用します。
必要なライブラリは、Python Google Analytics の読了率データを分析する | Monotalk に記載していますので、ご確認ください。
計算の流れ
以下の流れで計算します。
1. 1月分のランディングページのページビュー数を取得し、合計ページ数を計算。
2. 1.
のデータを About ページのページパスでフィルタリング。
3. 1.
のデータを Statisticsページのページパスでフィルタリング。
4. 2.
と 3.
の結果を足す。足した結果を 1.
の合計ページ数で割って割合を求める。
from google2pandas import *
view_id = '103185238'
query = {
'reportRequests': [{
'viewId' : view_id,
'dateRanges': [{
'startDate' : '30daysAgo',
'endDate' : 'today'}],
'dimensions' : [
{'name' : 'ga:landingPagePath'}
],
'metrics' : [
{'expression' : 'ga:pageviews'}
],
}]
}
conn = GoogleAnalyticsQueryV4(secrets='./ga_client.json')
df = conn.execute_query(query)
# 出力
df['pageviews'] = df['pageviews'].astype(int)
df = df.sort_values(['pageviews'], ascending=False)
# ページビューの合計を計算
sum_pageviews = df['pageviews'].sum()
print(sum_pageviews)
# Aboutページのみ抽出
about_pageviews = df[df['landingPagePath'].str.contains('/about')]['pageviews'].sum()
print(about_pageviews)
# Statisticsページのみ抽出
statistics_pageviews = df[df['landingPagePath'].str.contains('/statistics')]['pageviews'].sum()
print(statistics_pageviews)
# 目的説明率を計算
(about_pageviews + statistics_pageviews) / sum_pageviews * 100
25222
6
48
0.21409880263262232
約0.21% です。 ランディングページの後に、Aboutページや、Statisticsページ を見た人もいるかもしれませんが、ウェブサイトの目的を説明しているランディングページの数 という意味だと、次ページでの閲覧は含めないほうが良いかなと思いました。
目的説明率 を計算し考えたこと
目的説明率を計算して、考えたことは以下になります。
-
ブログや、NEWSサイト等の記事のページに、プロフィールやサイトの説明のサマリの記載がある場合があるが、その場合の目的説明率は高くなる。
初回訪問の人には、説明があったほうが親切に思いました。 -
初回訪問の人には記事上にサイトの説明を出すが、2回目以降の再訪ユーザには出さない制御を入れる。
最初は表示していてもいいですが、認知された後に出しているのはうるさく感じるかもしれません。2回目の訪問以降は出さない。
何かのアクションをしたユーザには出力しない。等の制御をしてもいいかもしれません。 -
A/B テストの対象になる。
説明を表示した方がパフォーマンスがいいのか、非表示のほうがいいのかA/Bテストで確認してもいいかもしれないと思いました。
フッター部にAboutページのリンクをつけるなどでもいいかもしれません。
以上です。
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